産前産後に使える子育て支援サービス大辞典

女性にとって人生で最も大変な時期の一つである妊娠出産期には、つわり、陣痛、授乳などの初めての経験が多く、心身ともにママには大きな負担がかかります。

そんな厳しい状況にもかかわらず、周囲に助けを求めることに戸惑いや申し訳なさを感じ、出来る限り一人で乗り越えようと頑張り過ぎてしまうママもたくさんいます。

しかし、赤ちゃんが健やかに成長するためには、ママのこころと体の健康が欠かせませんよね。このコラムでは、ママの助けになる子育て支援のメニューを紹介します。

家庭、産科医療機関、地域社会でのどんな子育て支援が受けられるか知っておくことで、ママが「助けてほしい!」と感じた時に、最適な子育て支援を選べるように準備しておいてほしいと思います。

また、お住まいの地域の子育て支援についてよく分からない場合は、かかりつけの産科医療機関の助産師さんやお住まいの市区町村の担当窓口に、気軽に相談してみてくださいね!

教えて!ママと赤ちゃんの健診

  • 妊婦健康診査(妊婦健診)

妊娠中の定期健診では、産科の先生と助産師が、赤ちゃんの発育・健康状態やママの健康状態を確認します。

  • 産婦健康診査(産婦健診)

産後2週間と産後1か月に、産科の先生と助産師が、ママの体やこころの状態をチェックします。

  • 1か月乳幼児健康診査(乳幼児健診)

産科や小児科の医師が、赤ちゃんの発達や健康状態を確認します。産後1か月の産婦健診も一緒に行われることが多いです。

妊産婦の健診は、妊娠中から産後1か月まで産科医療機関で行われます。ママは、赤ちゃんのことはもちろん、ママ自身の体やこころについて気になることを、産科の先生や助産師に相談することができます。

教えて!地域社会での子育て支援

妊娠のこと、生まれた赤ちゃんや子どものことで誰かに相談したい!

  • 母子健康手帳(母子手帳)交付時面談

産科医療機関で妊娠していることがわかったら、市区町村の保健センターや保健福祉センターに妊娠の届け出をして、母子手帳を受け取ってくださいね。

厚生労働省は、妊娠11週までに母子手帳を受け取ることを推奨しています。母子手帳を受け取る時に、保健師さんに妊娠・出産・子育てに関わる相談ができます

  • こんにちは赤ちゃん事業

生後4ヶ月までの赤ちゃんがいる家庭を保健師等が訪問して、赤ちゃんの成長や発達、ママのこころの状態を確認し、子育て全般の相談ができます。
相談の結果、支援が必要と判断された時は、場合に応じて下記のように専門家が継続的に支援していきます。
養育に関して:保健師、助産師、看護師、保育士、児童指導員など
子育て・家事援助に関して:子育て経験者、ヘルパーなど

  • 伴走型相談支援事業

①妊娠届出時、②出産準備や産後のことを考え始める妊娠8か月頃(希望者のみ)、③出産後の3回、保健師や助産師との面談にて妊娠・出産・子育てに関わる相談ができるように、国が進めている取り組みです。
地域によって実施する方法や内容が異なりますので、お住まいの市区町村の担当窓口にご確認ください。①ならびに③を受けた方を対象に、合計10万円相当のギフトが貰えます。

毎日家事に育児にてんてこ舞い…誰か自宅にきて手伝って欲しい!

  • 育児支援ヘルパー

妊娠中から産後約1年間、10~20日程度、育児や家事を手伝ってくれるヘルパーを利用することができます。家事支援では、食事作り・掃除・洗濯・買い物など、育児支援では授乳・沐浴・おむつ交換などのお手伝いをしてもらえます。

お住まいの市区町村によって、利用可能な期間や日数は異なりますので、ご確認ください。利用には、事前登録が必要な場合が多いので、早めに確認しておきましょう。

  • 産後ドゥーラ

産前産後のママをサポートするために知識や技術を十分に身につけて、一般社団法人ドゥーラ協会の認定を受けた専門家です。育児や家事を手伝ってくれて、育児相談もできます。

一部の市区町村では、産後ドゥーラを利用する際に料金の補助を受けることができます。利用には、事前登録が必要な場合が多いので、早めに確認しておきましょう。

授乳ってこれであっているのかな?夜も眠れなくてしんどいし、誰かに赤ちゃんのお世話をサポートして欲しい…

  • 産後ケア事業

出産から1年未満のママと赤ちゃんのためのサービスで、主に産科クリニックや病院、助産院、民間の産後ケア施設で行われています。


助産師や看護師、栄養士、心理士などの専門家から、下記の①②③の方法で、ママの体とこころのケア、赤ちゃんのお世話、授乳の指導、育児相談などを受けることができます。
① 訪問型:助産師などの専門家が自宅にきてくれる
② 宿泊型:産後ケア施設で赤ちゃんとママが宿泊する
③ 通所型:産後ケア施設に赤ちゃんとママが通う


利用金額や利用可能回数はお住まいの市区町村によって異なります。利用には事前登録が必要な場合が多いので、早めに確認してくださいね。

時々は一人の時間もほしい。赤ちゃんや子どもを預かってほしい時はどこに相談したらいいのかな?

  • こども一時預かり事業(一時的な利用)

不定期の就労や保護者の急病以外にも、ママがこころと体をリフレッシュしたい時などに、保育所等の施設で保育士や幼稚園教諭に子どものお世話をしてもらえます。

  • 保育園の利用(長期的な利用)

保育園を利用するためには、市区町村で保育の必要性の認定を受ける必要があります。

どちらのサポートも、0歳から小学校就学前のお子さんが対象になりますが、保育園ごとに利用できる年齢が異なります。利用の際には、お住まいの市区町村のHP等でご確認ください。また、事前登録が必要な場合が多いので、早めに確認しておきましょう。

  • ファミリー・サポート・センター

会員制となっていて、子育てのサポートをしたい人と、サポートを受けたい人とのマッチングを行います。子育てのサポートをする上での必要な講習を受けた人に、自宅で子どもの面倒をみてもらえたり、保育園や習い事へ送迎してもらったりします。

利用の際には、各市区町村のHPをご覧ください。事前登録が必要となります。

子どもの発達が不安…。ちゃんと子育てできているのか分からない。専門家に育児の相談に乗ってほしい!

  • 保健センター・保健福祉センター

全国の市区町村にあり、母子手帳交付時面談にはじまり、パパママ教室、乳幼児健診、子どもの予防接種などの出産・育児に関する身近なサービスの情報提供をしています。

主に保健師に子育て全般の相談ができ、子育てサービス(育児支援ヘルパー、産後ケア事業、保育所の利用など)の情報提供もしてもらえます。事前予約は必要ありません。

  • こども家庭センター

私の地域でも利用できるサービスがあるのかな?

 全ての地域で利用できるサービスと、一部の地域のみで利用できるサービスがあります。興味を持たれたら、「子育て支援、〇〇市(お住まいの市区町村の名前)」で検索してみてくださいね。サービスによっては一部無料のものもありますが、有料のものもあります。また同じサービスでも地域や家庭の経済状況によって利用料金が異なります。詳しい内容を知りたい場合には、お住まいの市区町村の担当窓口にご確認ください。

教えて!家庭での子育て協力体制

外部サポートについてはよく分かったけど、パートナーや家族とも子育てについて話し合いたいな。

パートナーとの間で、特に産後の家事や育児の分担や、どの子育て支援サービスを利用するとよいかなど、妊娠中から話し合っておくことはとても大切です。

また、子育てに協力してくれる家族がいれば、具体的にどのようなサポートが受けられそうかを確認しておきましょう。

里帰り出産を考えている場合は、どんなことに気をつければいいのかな?

実家の家族にどのくらい子育てを手伝ってもらえるのか、実家がどのくらい居心地がよいのかなどを確認して、最終的には、ママがどうしたいかという気持ちを一番に尊重して決めてくださいね。


里帰り出産を決めたら、現在通院している産科医療機関に伝えて、早めにお産する産科医療機関を探して予約しましょう。「出産なび」サイトで施設検索ができますよ。


里帰り出産に限らずですが、お産をする産科医療機関が遠方の場合には、交通費・宿泊費の助成制度もあるのでチェックしてみてくださいね。

パパが育休を取ることを考えている場合は、どんなことに気をつければいいのかな?

育児のための休業には、パパとママがとれる育児休業とパパがとれる産後パパ育休(出生時育児休業)があります。

  • 育児休業(パパもママも取得できる)

赤ちゃんが原則1歳までに、パパママ共に2回に分けて取得することができます。

育児休業の場合には、育児休業給付金として、休業開始から180日間は賃金の67%(社会保険料免除分を含めると実質8割)、それ以降は50%が支給され、社会保険も免除されます。

2025年度からは、パパママともに14日以上の育児休業を取った場合(最大28日まで取得可)、給付は10割に拡充されます。

  • 産後パパ育休(パパが取得できる)

赤ちゃんの生まれた日から8週間以内(ママが産後休業を取得する期間)に、パパは最大28日間、2回に分けて取得することがきます。

基本的に育休中は就業不可ですが、産後パパ育休中は必要な申請を行うことで月10日就業することもできます。詳しくはこちらをご覧ください。

産後パパ育休の場合には、出生時育児休業給付金として、賃金の67%が休業した日数分(上限28日)がパパに支給されます。出生時育休給付金を支給された日数は、賃金の67%が支給される通常の育児休業給付金支給期間の日数(上限180日)に通算されます。

私は里帰り出産して、産後1か月間は実母に家事全般と育児の手助けをしてもらう予定です。自宅に戻った後は、パートナーに1か月の育休を取ってもらって、一緒に家事と育児に慣れていこうと思います!

うちの両親は高齢だから子育てを手伝ってもらうのは難しそうだし、パートナーは仕事で多忙…。産後は産後ケア施設に入所して、助産師さんにサポートして貰いながら体の回復と育児に専念しようかな。自宅に戻った後は、育児支援ヘルパーに頼ったりしながら、育児に慣れていこうかな!