パートナーに家事を頼んでも思った通りにしてくれない!ともやもやしたことはありませんか。このコラムでは対人関係カウンセリング(IPC)ならではのステップで、パートナーとの間の家事問題でもやもやする気持ちを軽減するヒントをお伝えします。慣れない内はこのステップに違和感があるかもしれないですが、慣れていくと他の困りごとにも活用していただけますよ。今回は皿洗いを例に見てみましょう。
どうして私は、パートナーが自ら食器を洗ってくれてもつい口出しするんだろう?

食器洗いを代わりにやってもらっても、自分と同じように洗ってくれないと、つい「そうじゃない!」と口出ししてしまいます。
自分と同じように洗ってくれないとイライラしますよね。「水道代がもったいないから、お皿を洗うときは水を出しっぱなしにしないでほしい」「お皿の裏にも汚れがつくことがあるから、お皿の裏まで洗剤を使って洗ってほしい」と、自分なりに大切にしているやり方をパートナーにも期待して、それをこなしてくれないと、もやもや・イライラしてしまいますよね。
あるいは「ちゃんと食器洗いくらいしてほしい!私は毎日特別に感謝もされないまま家事をやっているんだから、大変さを分かってほしい」という思いで、もやもや・イライラしてしまうこともあるかもしれません。
人間は、自分が大切にしていることや自分の気持ちを、相手から適当に扱われたり、否定されたと感じたりした時に、イライラや不満を抱きがちです。特に、一番近くにいるパートナーが相手だと、余計にその気持ちが強くなるのも当然です。
パートナーとの間で、どんなすれ違いがあって、自分の気持ちがもやもや・イライラしているのか考えてみましょう。
どうしてパートナーはそのような食器の洗い方をするんだろう?

夫婦になると、自分と同じように相手もしてくれるものだと知らず知らずに期待しているのかもしれません。その時は、どうしてその食器洗いのやり方をしているのか?というパートナーの事情を検討してみるとよいでしょう。
パートナーにはパートナーなりの思いがあるかもしれません。
また、自分が問題なく普通にできることが、パートナーにとっては苦手であったり苦痛であったりすることもあります(逆もまた然りです)。
パートナーは「お皿を洗う時にかかる水道代はあまり気にならない、水を止めて皿を洗って、水を出して皿を洗って、と毎回水道を開け閉めするほうが面倒くさい」や「お皿の裏は汚れていないから、水洗いで十分だ」と思っているかもしれません。

パートナーなりの事情があって、自分の「普通」が相手にとって「普通ではない」こともあるってことなのね…今の時点では、パートナーがどうしてその食器洗いのやり方をしているのかという事情があまりわからないけど、どうしたらいいの?
どうしてパートナーがその食器洗いのやり方をしているかわからない場合には、パートナーの事情を詳しく理解するために、直接パートナーに聞いてみるのも選択肢の1つです。
そして、自分がパートナーに望むことは、パートナーが実現できそうかなという視点で考えてみましょう。
どのようにパートナーに自分の気持ちを伝えればいいの?

パートナーの事情を踏まえて、あなたのパートナーに対する気持ちを具体的に伝えてみましょう。
パートナーの気持ちも理解できるなら「あなたの面倒だと思う気持ちはわかるの。だけど、最近水道代が値上がりして、家計を圧迫しているんだよね。
だから、お皿を洗うとき、2回に1回は水を出しっぱなしにしないでほしいけど、出来そうかな?」と自分の期待を具体的に伝えて、相手の気持ちを聞いてみましょう。

相手の事情を考えた上で、具体的に自分の期待を伝えることが大事なのね。
ひとつ前のコラムでもお伝えした通り、「○○してほしい/○○してほしくない」という自分の期待をパートナーに伝えても、あなたのパートナーへの期待はすぐには満たされないかもしれません。それはよくあることです。
その原因は主に2つ考えられます。
1つ目は、コミュニケーションの問題であなたの気持ちが上手く伝わっていない場合です。その場合、パートナーのコミュニケーションスタイルを把握して、コミュニケーションを工夫することが必要です。
(コミュニケーションの工夫に関するコラム:①伝える前に整理しておくこと、②伝え方のヒント、③伝える手段、④伝えるタイミング)
2つ目は、パートナーがあなたの期待に応えることが難しい事情がある場合です。その場合、時間はかかるかもしれませんが、パートナーの事情を把握しながら、あなたの気持ちをパートナーに伝えることを繰り返していくことが大切です。
パートナーの事情を把握する際には、どうしてそういう行動になるのか、相手を責めずに率直に尋ねてみることをおすすめします。はじめは慣れない質問をおっくうに感じるかもしれませんが、実際試してみると「そんな風に思ってたんだ」「そういうことが苦手なんだね」とあなたが気付いていなかったパートナーの事情を知ることができます。
また、パートナーがあなたの気持ちを深く理解していくことで、パートナーの行動が変わることもあるかもしれません。
このように、お互いの事情をしっかりと把握することで、当初のパートナーへの期待から別の期待に変わることもありますが、お互いに納得できるところを見つけることができ、パートナーへのもやもや・イライラ軽減につながります。

話し合いを重ねて、自分と相手の気持ちや事情を理解し合っていく中で、お互いの『ちょうどよい』を見つけていきたいな!


